薬膳の基礎知識その1 気・血・水の不調チェック
こんにちゃぁ、しぐのです。
薬膳の基礎知識として、身体をつくる基本の要素である気・血・水について解説していきます。
これらが満ち足りており、なおかつ体中を巡ることで、内臓(五臓六腑)が正常に働いて、健康と美しさを保つことができるといえます。逆に、だいたいの不調は、この気・血・水が足りない、もしくは滞っていることで起こると言っても過言ではないです。
この気・血・水に基づいた不調のタイプは大きく分けて6つあります。自分に当てはまる症状にチェックをつけながら、この記事を読んでみてください。一番チェックが多かったものがあなたの不調タイプです。
チェックの多いタイプが複数にまたがる人もいるでしょう。そんなときは、一番気になる症状から手をつけてみてください。身体はそれぞれ関連しあっているので、1つが改善されると、別の症状も軽くなってきます。
気
気のはたらき
気はエネルギーのこと。「食べたものがエネルギーに変わる」とかってよく言いますよね。人間が活動するための力の源であり、身体が正常に働くための大切な役割を担っています。気の主なはたらきは以下の5つ。
- 血、水を巡らせる
- 身体を温める
- 身体の表面を保護する
- 代謝する
- 経血、汗、尿など体の水分量の調節
気が不足したり停滞していれば、血、水も停滞してしまいます。気の巡りを良くすることは、血、水の巡りを良くすることにも繋がります。
気は、親から受け継ぎ生まれながらにしてもっている「先天の気」と、食べ物や呼吸から得られる「後天の気」があります。
気の不調
気虚
気が不足していて、新陳代謝が悪く、機能が全体的に低下している状態です。疲れやすく、やる気が出ず、免疫力も低下しているので、風邪などもひきやすくなります。
疲れると症状が悪化する傾向にあります。
気滞
イライラする・怒りやすい
ストレスを感じやすい
頭痛・肩こりがある
胃やお腹が張り、げっぷ・おならがよく出る
喉に何かつかえた感じがする
下痢と便秘を繰り返す
張ったような痛みがある
合計:
気の流れが滞った状態です。イライラしたり、憂鬱、不安など精神的に不安定になりやすくなります。身体にガスが溜まり、げっぷ、おなら、しゃっくりが多くなったり、お腹が張る、もしくは身体のあちこちに張ったような痛みが出ることもあります。 寝つきが悪くなったり、不眠症になりやすくなります。
ストレスで症状が悪化する傾向にあります。
血
血のはたらき
血液のこと。全身を巡って栄養を身体の隅々まで届ける役割があります。栄養が行き渡ることで、内臓の働きを支えたり、骨や筋肉を丈夫にしたり、髪や肌をキレイにつやつやに保つことができます。
髪や肌をキレイにつやつやに保つことができます。
(大事なので2回言いました)
血の不調
血虚
血が不足している状態。顔が青白い人が多く、めまいなどの症状が出ます。肌の乾燥、抜け毛、白髪などの肌や髪のトラブル、不眠などの睡眠トラブルも起こしやすくなります。
於血
血の巡りが悪く、血行不良の状態。肌の乾燥、しみ、そばかす、ニキビなどの肌トラブル、頭痛、肩こり、生理痛、関節痛や手足の冷えなどがでやすくなります。特に血の巡りが悪いところに刺すような痛みが出たり、しこりができることもあります。
水
水のはたらき
汗、尿、組織液など体の中の透明な水分を指します。老廃物を流して体の外に排出したり、身体全体を潤したり、関節の動きをなめらかにしたり、体温調節(体の余分な熱を冷ます)の役割もあります。
水の不調
身体の余分な水分を「湿」といいます。これがさらに凝縮すると「痰」になります。
日本は島国で、湿気の多い国であるため、日本人の体質としては身体に余分な水分をため込みやすい体質であるといえます。さらに現代ではエアコンが普及し、汗をかかなくなったことや、車の普及で運動不足になりがちなことなど、もともとの体質にさらに拍車をかけて、身体に水分をため込みやすくなっています。
日本では、湿による不調で悩む人が一番多いとされていて、湿をどう身体から排出するかが大きなポイントになります。
陰虚
身体の中の必要な水分不足が進行し、血と水の両方が不足した状態を陰虚といいます。潤いが足りず、肌、口、目などがひどく乾燥します。ほてりやのぼせ、便秘なども起こりやすくなります。
水滞
身体に余分な水分が滞った状態。むくみ、ニキビなどが出やすく、常に身体が重だるいと感じます。下痢や軟便になりやすいことも特徴です。
まとめ
自分の不調タイプがわかれば、おのずと改善策も見えてきます。美肌づくりも、体質が違えば選択するものが変わってきます。自分の体質を知ることは自分を愛することの最初の1歩。行動や食べるものが1つでも変われば、少しずつ変わってくるはずです。
私も1つずつ、ゆっくりと、気・血・水のバランスを整えていこうと思います。